2023エトワール★ヨシノ
ようこそ、いつも応援いただいているみなさま、そして、お初のみなさま。
喫茶エトワールのヨシノでございます。こんにちは。
今回の3rdアルバム、タイトルは、ラテン語の 「virtus (ウィルトゥース)」と申します。
「美徳」と辞書にはありますが、ワタクシは「敗れの美学」、と解釈しています。
今の時代、「敗れの美学」について考えてみる必要があるんじゃないかしら。
いまの時代は暗い空気のようなものに支配されて、打ちひしがれている方がなんと多いことか。
ワタクシの周りにも、「ほんとは思ってることを勇気を持って伝えたい。
けど、その勇気は失ってしまったよ」、とポツリ、つぶやいたヒトがおられます。
「自分のことしか考える余裕がないのかもしれない」、って寂しそうにうなだれたヒトもいる。
ワタクシは常日頃から、言いたいことを言い、やりたいことをし、それで去りゆくものがいても、
けして追いかけたりしません。
それでも幸いなことに、想いを寄せてくださる多くのみなさんがおります。
それは、ワタクシがちっとも勝てない、負け続けているからなんじゃないかと思うんです。
多くのみなさんの助けがあるので、不安や苦しみがたとえあっても、落ち込んだりしないです。
歴史を振り返ってみても、戦いのなかった時代なんてほぼないですから。
戦い敗れても幸せに生きる。負けても笑っている。
むしろ負けたことを笑って、みんなと輪になってご飯を食べる。
夜になったら寝て、朝が来たら元気に起きて、また前を向いて歩く。
それが幸せじゃないかと思います。「敗れの美学」をきちんと考えてみる必要がある気がするんですね。
今日も健やかな生活を送れることに感謝して、ライブがんばります。
それでは、みなさまにお会いできる日を、心より楽しみにしております。
ボクは、エトワール★ヨシノという歌手と付き合いがある。
彼女はシャンソン歌手で、年齢も不詳。
横浜生まれで、両親は港湾で喫茶店を営んでいて、
彼女もその血筋か、渋谷で長いこと「喫茶エトワール」という小さなお店をやっていたらしいが、
再開発の波に飲まれて店は閉店を余儀なくされる。
彼女の歌は、そこの常連しか知らず、売れるとか売れないとかとはまったく別の世界にある。
長年、店とともに歩んできたお客の多くは、とっくにあの世に逝ってしまっているので、
彼女のかつてあった店も、彼女の歌も、ほとんど誰も知らない。。。
とまぁ、もう、それは、そういうことになっている。
そういうことで、それ以上の詮索は野暮。
サンタさんがいて、いい子にしているとクリスマスの夜に、
プレゼントを持ってきてくれるって設定のようなものだ。
だから、ボクの立場でエトワール★ヨシノについて書きにくい。
もっとも近くて、遠い立場にいる。
それでも、彼女を愛しているお客は少なからずいる。
愛していると大声ではいえないけれど、愛してしまったというお客も少なからずいる。
「ヨシノさんは、なにがなんでも続けてください」
それに応えるべく、LIVEをせっせとやっている。
コロナの最中でも、ヨシノはLIVEをせっせと演った。
誰も来なかったけれど、誰も来なくても演るのがヨシノ。
ほんで、また、演ります。
銀座でも、すごくしょっちゅう、演ります。
誰も来なくても演るのがヨシノ。タフ。