スティーブンズのべき法則というのがあるんですね。
10問の計算を5秒で解ける問題を2秒で解ききるには、その問題を訓練して10時間かけて覚えなくてはいけない。さらに半分の時間にするには20時間ではなく、100時間かけなくてはいけないという法則。
例えば珈琲を上手に淹れられるようになるには10時間特訓すれば覚えられるようになる。それをいつどんな状態でも美味しく淹れられるようにするにはさらに10時間の二乗で100時間かければかなり上達しますよと。
要は最初のうちは簡単で一気に成長するけど、さらにもう一段階あがるのにはその倍ではなく二乗の時間が必要で、なかなか進まないということ。
100時間やったところで、おっ!となるということがある。
これは誰でも経験があるんじゃないかな。
さらに100時間の二乗で10000時間。10000時間というと3年とちょっと。これが石の上にも3年の根拠になるところだろうと思うんだけど、どんなことでも10000時間やってみろと、そうすると1の段階から2に行き、2から3に行く。ホップステップジャンプになるには10000時間かかる。
じゃあ、次に10000時間の倍だと1億時間かかるわけ。
1人でやるには3万年ちかくかかるわけ。
つまり、なれて4倍。実生活ではイメージ出来るものとしてそれくらいが限界じゃないかと思うんだよね。
どんなことでも、才能ではなく、無尽蔵に時間をかければ出来るようになるというのは、べき法則として希望で、習得すればするほど、かかる時間は乗でかかるものだから、こつこつと努力をしなさいというのは確かにそうだと思う。
一方でそこに費やす時間が多いほど、他に費やす時間が無くなってくるわけで、そのぶんだけ何かは欠落する。
自分の時間、人生を何にどの程度使うかということになれば、せいぜい2倍3倍にとどめておく。
なれて4倍なんだから、楽しく面白く時間を過ごしながら、自分はどの程度のところに収まるか。
足るを知る。自分を知る。身の程をわきまえる。ということがとても大事なんだという道徳に繋がるんだと、ボクは思います。