春は、例年なら蓬を摘む、「本当に美味しいいちご」を買いにいく、お花見をするとかあるんだけど、今年はてんで出来なかった。いろんなことを整理する、一息つく、なんとなく絵を観に行く、音楽を聴きに行く、映画を観る、たまっていた本を読むというのがないと、気持ちに余裕が持てないんじゃないかな。
のんびりと何かをすることで初めてわかることがあると思うんだよね。お芝居、野の花を見る余裕のあるヒトが多くいるためには、社会そのものが良くなってくれないと難しいと思うから、ボクはMAMEHICOをやっている。ボク自身が出来ることは限られているけどね。
実際、ボクは気持ちに余裕がない時は、ある二つのことをやることで、気持ちに余裕を持つように心がけています。
一つは、何に焦っているのかを整理すること。ノートやＰＣに書いて自問自答する。そうすると、解決できること、出来ないことがわかる。解決できないことは分解して、更にその中でも解決できることと出来ないことに分ける。例えば、お店の売上が立ってないことを心配しても、どうにかなるわけでもない。そこで、お店を知ってもらうために取材を受ける、たくさんのヒトに会ってお店のことを伝える、という様な、地道で具体的に出来ることを書き出す。
もう一つは、自然と触れ合うということ。富士山に登るとかいう大袈裟なことじゃなくて、ちっちゃな公園の自然に身をゆだねるとかね。端的に言えば、なまけものになるということね。自然の中にいると、日常の人間の生活の営みはちっぽけだし、葉が枯れた木も、温かくなれば芽吹き、日に日に葉の黄緑色が濃くなって、やがて大きくなり、そして枯れ葉になるという循環を目の当たりにするからね。そうすると、今、この時を焦ってもしょうがないと、感覚的に思うよね。