長芋と里芋

長芋と里芋の違いって分かってますかね?
長芋は俗称でね、山芋なんだよ。仙台の牛タンの横についてるとろろ芋、大和芋、自然薯はみんな山芋。山芋と里芋は字のごとく、山に生えているのが山芋、里にあるのが里芋。つまり、山芋は栽培するものじゃなくて、自生しているもの。里芋は庭先で作るものなんだよ。山芋のほうが里芋より原始的で、自然薯は今でも自然薯掘りに行くぐらい、深く山に自生してるわけ。それを栽培しやすくしたのが、長芋。

山芋に対して、里で作られるようになったから里芋。里芋は何かといえばタロ芋なんだよね。熱帯の方で、作られているものが日本に入って来て、栽培されているのが里芋。大きな葉っぱが特徴的だよね。栽培するようになったものと、自生していたものは、そもそも文化の起源が違うからものの考え方が違う。山芋があって、里芋があって、その先にお米がある。

日本人は古くからお米を食べていたわけじゃなくて、里芋を食べてたんだよ。日本人の食のルーツは里芋なの。里芋は備蓄に向かなくて、それに比べて米は備蓄出来る。お金は使わなくても腐らない、貯畜出来る。貸し借りも出来て、貨幣の考え方の根底にあるのは備蓄できる穀物なんだよ。お米が備蓄できるようになったから人口が増え、家族が増えた。それには安定的に食料が確保されてなきゃいけない。

今、文明が発達したお陰で世界中の人口がどんどん増えていて、その分、野生の植物や動物は絶滅している。それをどういう風に管理するかを考えてるヒト達からすれば、いろんなものをコントロールすべきだという考え方になると思うよ。

今の日本、世界的なグローバル化を見ると、食べ物を工場で作ったり、昔の生活からどんどんかけ離れてるよね。でも、それが過ぎると、いろんな不都合が起きるんじゃないかな。ボクらは長芋と里芋を見ながら、いつの時代に戻った方がいいのか?そういう観点でスーパーを巡ってみるといいかもしれません。

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