「道」について

日々、いろんなことをやっています。
去年は渋谷にあった店をたたんで、神戸と銀座に2つのお店を。
今年は群馬と埼玉と福岡に3つのお店を作ってます。

それぞれ条件もスケールも違うので、
判子を押すようには作れません。
なので店舗を増やす、世のいうスケール拡大というわけではなく、
ビジネスという言葉からイメージされるビジネスとはまったく違います。

店を作っているほかに、
マメヒコの冠で映画を撮ったり、演劇を作ったり、
シャンソンを歌ったりもしています。
ほかにも、なになに?人生相談かよ?こいつ占い師かよ?
的なこともいろいろとやっているので忙しいです。

ボクはMAMEHICOというのは世直しプロジェクトの名前で、
その拠点としてのカフェという場を作ってるという位置づけです。
しかし、そういう風に思われることはまずありません。

いろんなことを作るということは、
なんとなく作れるわけではないので、一環した哲学が必要です。
お料理から歌にいたるまで、その哲学に基づいて作ります。
どんな小さなものでも、哲学無しになにかをボクは作れません。

「思いついたら、それを実現するヒト」としての信用を、
ボクは勝ち得ていると思います。
「有言実行なヒト」としての認識も伝わってると思います。

ただ、肝心要の哲学については、伝わってる気がしません。
それは「伝え方が下手なんですよ」とか、
「もっとわかりやすく説明しなくちゃ」とかいうヒトもいますが、
そういうことじゃないんだよなとボクは思っています。

中国の老子が、いまの世の中を予言するみたいなことを
言っているので紹介します。

「世の中が規則や法律でがんじがらめになると、
自由な生産が妨げられて民衆が貧しくなる。
その民衆が生活を豊かにしようと、
便利な道具を使うようになると国家が混乱する。
そうやって余計な知恵をつけた民衆の中から
悪事を働くものが出るようになり、
そしてさらに規則や法律が増やされて、
また盗賊が増えるという悪循環に陥る。
だから『道』を知った聖人は以下の様に言う。
『私は余計な事をしないから、民衆は自ら感化される。
私が静かに動かないでいるから、民衆は自らを正す。
私が特に何もしないから、民衆は自ら豊かになる。
私が無欲であるから、民衆も素朴な生活を楽しめるのだ』と。

ボクが思う哲学とはここに書いてある『道』です。
いつか聖人になりたい、そんな思いに耽る秋の空です。

Archive
カテゴリー