なんで日本はあんなアメリカほどの大国に戦争を挑んだの?
だって、
小学生の頃に感じた疑問です。
散々大人たちに聞いても、ピンとくる答えはなくて、
大人っていうのはなんて馬鹿なのだろうと、純粋に思いました。
そういう疑問はほかにいくつもあって、
あぁ大人になるのは嫌だな、
うんざりしたことを昨日のように覚えています。
でも子供の口癖に
「馬鹿っていうヒトが一番馬鹿なんだよ」っていうのがあって、
「結局、バカバカ言ってるボクが一番馬鹿なんだ」
と布団の中に潜って泣いた日もありました。
うんと幼かった、10歳前後のボクの話です。
それからボクは、なるべくその「馬鹿な大人」
「馬鹿な大人である自分」という恐怖から逃れようと。
ただ、がむしゃらに恐怖から逃れる生き方を選択してきました。
その結果が、今日、MAMEHICOをやってるボクなのです。
さて。
なんでナチス・
ユダヤ人ていうだけで毒ガスで何万人も殺す、はぁ?
ドイツの経済学者であり社会批評家でもあるレプケも、
少年からおとなになる経験から、
ドイツがナチスにいたった経緯を緻密に分析しています。
読めば、工業化に伴い地域的コミュニティが崩れ、
その結果、孤独な人間が増えてしまい、ヒットラーにすがった。
こと細かく、なるほどという分析がなされています。
もういまとぴったり重なったりして、クラクラしたりもします。
レプケは「経済にもヒューマニズムを」という理念をもって、
つまり経済の基準は人間なんだよと。
そして人間の基準は、その神との関係にあるんだよ、
理念を持って社会を再構築しなくては、
レプケ自身、いやあの時代のドイツ全体が、
もう同じ轍は踏むまいとなっていたでしょうから、
人間を無視した経済、神をないがしろにした経済は、
おぞましいことを起こすと、
ところがどっこいしょ、で、どうなんですかね。
──いまね。
──日本ね。
──ボクたちね。
変わってないといえば変わってないっしょ。
ボクは、あれからいろんなことを経験し、
いまのボクは、原因と結果は必ずしも結びつかないよ、
だからむしろ原因を追求するだけでは本質を見誤る、
という考えに落ち着きましたので、
大人って馬鹿だよな、っていう考えを持ちません。
できることをすればいいという考えなので、
ボクはボクなりに、新しい社会を生み出したいなと思います。
共産主義でもなく、自由主義でもない、
古いけど新しい、
市場価値があるものは面白可笑しいもの。
まず楽しいと思うことをイチから作ろうと。
急に大きくするんじゃなく、時間はうんとかけようと。
少しずつそちらの方にかじを切っていけばいいと。
自分の次の代、その次の代ができるようなことにしていこう。
賛同しかねるヒトにわからせようとはせず、
ボクらのところに小さいけど火は灯っていて、
カップからは良い匂いがしてくる、
それが伝わったヒトたちとやればいんだ。
それが、 いまボクが考えている構想です。