ロバと老夫婦

ある会社の社長が話していた、ロバと老夫婦という話があってね。

どんな話かというと、ロバを連れた老夫婦がいた。それを見たヒトが、「ロバをひいているのにそのロバに乗らないの?」と言った。そう言うならと、ご主人がロバに乗って、奥さんが歩いていたら、「随分と封建的で威張り腐った旦那だなぁ。」と言われた。

次に、奥さんがロバに乗って、主人が歩くと、「あの旦那は奥さんに頭が上がらない。」しょうがないので、夫婦が二人揃ってロバに乗ると、「ロバが気の毒だ。」とまぁ、こういう話があるわけ。

つまり、言論の自由があるから、何言ったってよいし、何をやっても批判されるということ。気にしないというマインドを持つことは、とても大事だけどなかなか出来ないんだよ。自分が常に間違っているという感覚を持って育ったヒト、自分に対して自信がないヒトは間違わないようにするわけ。

そうすると周りを見て常にキョロキョロして何が正しかったのか考えてばかりいる。すると非常に頭が疲れるよね。お店のスタッフで、私体力ありますと入ってきても、すぐ倒れたりする。一日中余計なことを考え過ぎてるんだよ。いろんなことを言うヒトは言わせておけばいいし、そんなものは気にしなきゃいいんだよね。

自分なりの正しさ、誠実さを持っていれば、それについて評価してくれるヒトは少なからずいて、そのヒトとだけ付き合えばいいわけ。出会ったヒトを大事にしながら、自分の人生を楽しく生きていくには訓練と工夫が必要。

ヒトは何をしてもごちゃごちゃ言うわけで、それに耳を傾けて心を痛めるよりも、自分というものをなんか認めてくれる、嫌なことも言ってくれる、自分ひとりで考えないようにするコミュニティ、友達、仲間、第三者の繋がりは必要だよ。

血縁、夫婦、親子ではない、なんかわかんないヒト達、でも信頼に足るヒト達と一緒にゆっくりと関係性を築いて、そこに置いてもらって、自分も腐葉土を作って生態系の一員になることが必要で、それがこのロバの話から学べることだとボクは思います。

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