クリスマスは劇ぽうく

今度のクリスマスにやる劇ぽうくは、2021年にやった劇の再演なんですよ。今思い返すと、コロナの禍中に、かなりエッジの効いた風刺劇でね。やることに意味があるんだというその時の感情がほとばしってる感じだね。

今年のぽうくは、キャストが全日程は参加出来ないというのもあって、ダブルキャストをやることにしたんだよね。というのも以前、ワーニャおじさんという劇をMAMEHICOでやって思ったんだけど、演劇をやるとなると、自分のスケジュールを抑えられないやつは板の上に立つなということが当然あるけど、実際には日々の生活に困窮してるヒトや、バリバリ働いてるヒトは、時間的、精神的に余裕がないよね。劇はある意味贅沢なもので、余裕のあるヒトしか出来ないという側面があるけど、暇なヒトしか参加できないのは残念だなと思った。だから、ワーニャおじさん以降は、誰でも参加できることに主眼を置いて、いろいろ工夫してるんだよ。

例えばさ、渾身の一枚を画家として描くのと、漫画みたいなものを、締め切りに追われて多くの作品を出していくののどっちがいいかは、言えない気がしている。仮に突貫工事であってもそれを作った時の勢い、空気みたいなものは表現できるんじゃないかという気がしているんだよね。松田聖子のレコーディングも、移動する車の中で聴いて覚えたっていうエピソードがあるけど、それが丁寧に作ったものと比べて悪いかというと、そうでもないもんね。

ボクが脚本書く時は、どういう話になるかは自分にとってはあまり興味がないので、どうなるんだろう?と思って作り始めるんだけど、それが結果的にはすごくしんどくなって、終わる気もしない。でも、なんとか毎日それに向き合う。

そうして出来た時に、後から読み返すと、要らない箇所はあるけど、自分の中のほとばしるものは感じるんだよね。

ボクは、自分の作品をウェルメイドで納得したもの、満足出来るものにしたいというプロデューサー的気質と、いびつでもほとばしるものにしたいというアーティストの部分の欲求に自分が引き裂かれる、というのがあるかな。

1221日から24日まで上演するので、是非、観に来て頂きたいと思います。

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