とある御婦人の噂話。
「あの若い子も、こっちの若い子も、
みんな井川さんの力になりたいですって、言うのよ。
『あなたたち、なんで力になりたいの?』って聞けば、
口を揃えて『井川さんには恩がありますから。命の恩人ですから』
ハハハ。なんなのよ、それ。
今の時代に、そんなねぇ。
命の恩人て、ねぇ。
親の借金を全部肩代わりしてくれたわけじゃあるまいし。
そんなはなしあるかしら?ホホホ」
はいはい。
ワタシが、その「命の恩人と噂される井川」でございます。笑
本物です。
一部からの、ささやかな拍手、ありがとうございます。
さてさて。
今日はこのブログを読んでくださり、
日頃、MAMEHICOをご利用くださっているみな、
感謝の気持を込めまして。
なんとっっっ。ドドン。
簡単に「命の恩人になれる秘伝の技」を、
これ、他言無用ですよ。
みなさまにだけ、特別にお教えするんですからね。
お約束いただけますね。
それでは、いきますよ。
まず。
ワタクシの話になっちゃいますが、
ワタクシ、いつも新しいことに挑戦したい性分でして、
実際、小さい頃から挑戦してきました。
空も飛べるはず、とマントで崖から飛び降りたり、
坂道をブレーキかけずに全速力の自転車で駆け下りたり。
おかげさまで、挑戦というのは失敗と傷とセットでありまして。
わが人生、振り返れば、失敗デパート御祭り、
なんでございます。
この歳になりましても、まだ挑戦ばかりしてますので、
皆様にお披露目できる特技もありません。
賞のたぐいなんてもちろん、
カフェ業界で有名な経営者、なーんてこともありませんし、
インフルエンサーでも、ユーチューバーでも、
オピニオンリーダーでもありません。
フォロワー?いませんねぇ。どこに売ってるんでしょうか。
お金?ありませんねぇ。どこでもらえるんでしょうか。
いつも今月の家賃を払うので精一杯。
ただですね。
やりたいことをやる、
心の中の自分に正直ですので、体と心だけは健康なんであります。
やらかした失敗の数々は、寝ればすぐに忘れてしまう、
そういうもんであります。
ときには反省も大事ではないかと失敗を振り返り、
ビジネス書なんかも読んでみるんですが、
「まぁ全力尽くしてやったんだからさ。
仕方ない。ちょっと休んでから、次行こ、次」となる。
そこでお茶を淹れて飲むわけです。
ここで、
いまごろ素晴らしい人物になっていたのかもしれません。
アリとキリギリスなら、キリギリスのほうで来ちゃった。
そんなもんですから、指の先に棘が刺さった程度のことで、
いつまでも反省してる若い世代に、こう声をかけるんです。
「ちょっと休んでから、次行こ、次」
一緒にお茶を飲みます。
するとね、感受性の強い子はここで泣きます。
男も女も関係ありませんよ。
お茶を飲んで副交感神経が働けば、自然と泣けてくるもんです。
それだけなんですよ。
それだけで、
「ありがとうございます、命の恩人です」ってなるんですよぉ。
なに。信じられない?ほんとなんですってばぁ。
「ちょっと休んでから、次行こ、次」
それしか言ってないんですってばぁ。
嘘だと思うなら、近くの若い子に言ってみてくださいよぅ。笑
コロナ騒ぎから3年が経ちます。
あんな馬鹿げた対策で、
袋小路にハマり、自分を責めて抜け出せない。
そんなヒトが、案外いるんじゃないかと思うと切ない。
「コンプライアンス違反」、「ハラスメント違反」、
くだらない言葉にピリピリして、一日中緊張を強いられ、
「自分を責めるという袋小路」に行き着けば、
ヒトは間違いなく壊れる、ボクはそう思う。
他力本願て言葉がある。
他力っていうのは、他人の力って意味じゃなくて、
仏の力、阿弥陀様の力って意味。
阿弥陀様は、生きとし生けるもののすべてを救わずにはおれない、
そういう強い願い、本願をお持ちだから、
きっとあなたのことも、見捨てず救ってくださるはずだ。
それが「他力本願」のほんとうの意味です。
平成の時代、流行病のような自己責任論は、
呪いの言葉となって、
「自分を責めるという袋小路」にヒトを追い込む。
そんな一生懸命で真面目なヒトに、
「ちょっと休んでから、次行こ、次」
って声掛けをして、互いに一服のお茶をすする。
ボクなんかが命の恩人と呼ばれるなんて、
それほど、この社会は狂ってしまっているのだと思う。