アレンジもすごい!

みなさん、こんにちは!MAMEHICO神戸・御影店長の妻のみゆきです。


3月23日のライブで演奏される予定の「バスは仄々と走る」ですが、聴かれたことはありますか?まだの方はぜひお聴きくださいね。



https://youtu.be/Ijc-dPQo4CU?si=hBGXqJFYkQ6gOZHH

ピアノから静かに始まり、バイオリンとクラリネットのゆったりとした旋律が絡み合って、秋の里山の美しい風景が目の前に広がります。

するとドラムが楽しげに入ってきて、場面が変わります。村の中をバスが走っている、明るいあたたかな日常を見せてくれます。あかぎれで困っている若い運転手に、おばあさんが馬油を塗ってあげる心温まる場面もあります。
気付けばピアノとヨシノさんだけになり、これから来るであろう寂しさや切なさを予感させます。でもすぐにいつもの美しい里山の風景、楽しげにバスが走っている日常に戻ります。

安心したのも束の間、やはり厳しい現実はやってきました。ここからピアノ、クラリネットやドラムが畳み掛けるように音数が増え、音域も上がり、エネルギーが高まり音量もアップしていきます。村がなくなった悲しみ、ここに住んでいる人たちの思い、人生のはかなさなど、胸が張り裂けそうになるほどの強い感情に飲み込まれます。そこへ、その強い感情を遥かに上回る、明るく強いヨシノさんの歌声が響きます。だからこそ、それでも楽しく生きていける、どんな時でも大丈夫なんだと、私たちは生きる勇気をもらえるんです。

そう、ヨシノさんの曲を聴くと、まるで一本の映画を観ているようなのです。それにはヨシノさんの歌声はもちろん、歌詞、アレンジ、全てが細やかに愛を持って作られているからだと思います。「老いた運転手の〜」を聞いた時、私はいつもぐっときて涙が出ます。そんな映画をぜひ観て、感じてほしい。

3月23日はピアノとマリンバでの演奏なので、また違った世界に連れて行ってくれます。今から楽しみです!



バスは仄々と走る

https://youtu.be/Ijc-dPQo4CU?si=B6z0mD3MSOY_5-X0

詞・曲 エトワール★ヨシノ

お社の石段に うまおいが
スイッチョと 鳴いている
いわし雲


手ぬぐいで覆った
白い髪 媼は
芋を背負い バスを待つ

米ぬか色のボディー
柿色のライン
エンジン音が
鳴るよ 田んぼ道に

童の運転手
あかぎれで泣いた
若き媼が
馬油 塗ってくれた


バスは散村を
ゆっくり廻る
里村のいつもが
消えるとも知らずに


本殿の裏手に
三羽のうさぎを
みつけたら 夢叶う

めいめいに 持ち寄る
笑い声
媼たち
豆を食べ バスは往く
ボンネット眩しい
若き日の運転手
甘い恋した 迷いもしたけれど


土手の桃の花
桔梗咲く畦道
黄金の稲穂
笛太鼓の音色

バスは散村を
ゆっくり廻る

里村のいつもが
脆いとも知らずに

老いた運転手の
眼裏に浮かぶ
今日(いま)は失き村を
バスは走って逝く
仄々と走ってく